NLPを実践して活躍する卒業生たち
小林 知歌子
職業 管理職
資格 国際パフォーマンス研究所
公認パフォーマンスカウンセラー。レイキヒーラー。
(時々易者もしております。)
■それが、NLP
想像してみてください。
社員みんなが、お互いに相手を認め感謝し合い、
イキイキとした笑顔に満ち溢れて働いている姿を。
そして、そんな感激のシャワーに溢れる会社を…。
私の会社は今、少しずつそんな会社に変わろうとしています。
辞めたいという社員が少なくなりました。
なぜ、そんな風に変わることができたのか?それこそ、
私がお話したい『私が学び、実践するNLP』の話です。
皆さんは高級ホテルのように「コンシェルジュ」がいるマンションを
ご存知でしょうか?ご入居されたときから退室されるまで、
様々な形でお住まいの方々のサポートをするマンションです。
たとえば、私達の仕事は共用ロビーのフロントカウンターで、
お留守の間にお荷物をお預かりし、ご帰宅時にお渡しをしたり、
ランドリーやお部屋のお掃除、メイドの手配。
マンション周辺の情報を提供、マンション内の会議室やパーティールームの予約管理も行います。
お部屋に伺い、備え付けの設備の使い方や故障の時の手配や立会い、
みなさんが快適にお住まいいただけるように館内のルールやマナーを
ご理解いただくという業務もあります。
なかでも重要なのは、素晴らしい一日となるようにお見送りをし、
お戻りになったときは暖かくお出迎えするという、人にしかできないサービスを提供することです。
管理しているマンションによっては24時間このようなサービスを提供しています。
そして私自身の業務は、各マンションで働いているスタッフ達を本社から見守り、
統括することです。
■直感に導かれたNLP
そんなサポート業務において、
自分が研修担当として提案したりする場面が数多くあります。
これまでも心理学を学んで、
自分が気づいていない能力をどれ位活用できるのか?ということに、
興味があり様々な勉強をしてきました。
そうして色々なことを学んでいる中で、NLPに出会ったのです。
NLP以外にも潜在意識を扱っているものがありますが、
NLPのことはずっと気になっていました。
でも当時はどちらかというと、世間的にNLPというものは人をコントロールしたり、
洗脳したりするもの、というようになんとなくイメージが悪いものだったのです。
しかしその後、色々なことを学んでいるうちに、
やはりNLPを実際に学んでみたいという思いが強くなり、
インターネットでNLPを検索しました。
調べているうちに、いつのまにかトレーナー協会に行きついたんです。
そして、web上に記載されている色々な内容を読んで、
「ここだよね」って思ったんでしょうね。
私は案外直感で生きているような所があるので、
「これは行けるかもしれないな!」そう思ったら、迷わず進んでしまうようです。
それで、直感でピンときたトレーナー協会の入門コースを受けたんです。
「もし上手くいかなかったら、辞めれば良いか」そんな軽い気持ちで申し込みました。
■自分を変えたい
入門コースを受講し、さらにしっかりとNLPを学びたいという思いが強くなった私は、
迷わずプラクティショナーコースを受けることにしました。
実際にコースがスタートしてから少し経った時、私も含め参加者のみんなが、
NLPを通して「自分の仕事でどう役立てたいか?」というよりも、
「自分がどう変わるのか?自分がどう関わっていくか?」
という内側の視点に考えが変わっていることに気づいたんです。
毎回プラクティショナーコース終了後には、
仲間同士で1時間ほどの反省会を必ずしていました。
「今日はどうだった?」「どんな風に感じたか?」というように。
(ちょっとお酒も入りました・・・)
これまで、他のセミナーに参加しても途中で面倒臭くなったりするんですよね。
早く終わらないかな~とか。
途中で休んでしまったり、気分が乗らないと行かないというのもありました。
でも、プラクティショナーコースに通うのはとても楽しみでした。
1度も休まずに参加できました。
これも、NLPで扱う部分が他のセミナーとは違って、
言語以外の非言語部分(深層心理)を扱っていくので、
毎回とても大きな気づきを与えてくれたからだと思います。
ある時、学んだことを実践しようと、ある日6人のマネージャー達にこんなことを伝えました。
「もし、会社を辞めたいというスタッフが相談に来たら、
会社を辞めたいという表面的な部分ではなく、
会社を辞めたいと思わせた深い部分を聞くように」と。
言葉以外の無意識の部分とコミュニケーションをする方法も、
NLPによって学ぶことができました。
■一人ひとりに心を尽くすということ
その後、マスタープラクティショナーコースも受講していくにつれて、
「自分は人の為に何ができるのだろうか?」ということを真剣に考えるようになりました。
ワークを通して、問題や悩みがクリアにされていくことで、
自分の在るべき姿も明確になっていきました。
そして、NLPを学んでとても大切なことに気がつきました。
今までは相手の言い分を聞くというよりも、
気がつけば相手を説得する方向にまわっていたような気がします。
でも、そうではなく相手に気づいてもらうコミュニケーション、
相手が自分自身で気づく必要性、大切さを学ぶことができました。
私の会社の理念は、「一人ひとりに、心を尽くす」というものです。
もし、うわべだけで考えてしまったら、お客様に会った時だけ
良い顔をして対応していれば良いということになります。
でもそれだけではありません。一人ひとりということは、
決してお住まいの方やお客様だけに限らないのです。
一緒に働いている仲間同士に対しても、心を尽くすということ。
また、協力会社とも良い関係性をつくっていかなければならないということを、
スタッフに対してより自信を持って言えるようになったのです。
■宝のテキスト
他にも、NLPを学んだことで、会社で大きな気づきがありました。
私の会社は、お客様と実際にやり取りをするサービス業です。
そのため以前から会社には、
スタッフがお客様と接する際の技術となるテキストというものがあります。
ホスピタリティ溢れる対応をするための言葉づかいや
所作のほかに何か要望や依頼を言ってきた人たちへ接する時に
相手の心を読み取れるようにと、心理学的手法を多く取り入れています。
そこには、話をしているお客様との目の合わせ方や、ボディランゲージ、
つまり言語以外の非言語の動きを、観察する必要性についても、書いてあります。
ある時、改めて自社のテキストを見て、
しっかりとNLPに通じるものが記載されていたテキストだったということに気づいたんです。
もともと、そういうテキストだったんですよね。
そして、書かれている内容に対しての見方も、NLPを受講して、改めて意味のあること、
非常に大事なことだったんだ、ということが理解できたんです。
もし、NLPを学んでいなかったら、
会社のそんな素晴らしいテキストの価値さえ気づかなかったことでしょう。
■人に対するプロがいる会社
さらに偶然にも、同じ会社の人事部に、NLPを学んだ女性がいたんです。
私自身は、普段のビジネスシーンにおいてNLPを活用しているんですが、
彼女は社員皆の『人生としてのNLP』というものを考えているようです。
自分がNLPを学んで知った人生の素晴らしさを、
他の人たちにも是非知ってもらいたい、と思っている感じですね。
偶然にも、同じ会社でNLPを学んでいた人がいる。
だったら、もっともっと会社としてNLPを取り入れていけば、
他のサービス業とは全然違った切り口でサービスを提供できる会社となると思ったんです。
大きな差別化になり、会社の強みになると。
ですから、そんな彼女と最近話すんです。
「もっともっと、NLPの考えを取り入れたプログラムをつくって、
人に対するプロがいる会社に変えていこう」って。
他にはないサービス業をNLPの力でつくろうって。
■具現化する力
思えば私がNLPを学んだ時は、同時にイメージングを学んでいた時でした。
ですから、NLPのコースが終了した時には、
最終的には両方が自分の中で融合された気がします。
イメージングで目標をつくるという時も、
ビジュアル化して明確化するということもやっていました。
そして、さらにNLPを学んで目標を達成するための、
明確なタイムラインというものを学びました。
イメージングもNLPも共通して必ず言えることは、
目標に到達する為のステップが大事になっていくということです。
目標を達成していく為に何をどうしていくかということ。
これまで学んできた心理学やイメージング、
そしてNLPを融合すると、人生の行きつくさきが同じなんだと思います。
色々な心理学の本などを読んでも、
必ず書かれている内容には、著者のそれまでの経験や学びがあって、
だからこそそういった結果になる、ということがわかってきました。
結果を手に入れる為には、具体的な過程を明確にすることが大切、ということです。
ですから、NLPもイメージングも、自分の中に取り入れた全てを統合した形で、
具現化していくことがこれからの目標だと思います。
そして私は会社の立場上そうできる位置にあるので、
それを上手く仕事に活かしていきたいですし、家庭でも活かしていきたい。
そして様々なシーンで、自分が描いているものが実現できたとしたら、
それは素晴らしいことだと思います。
■息子の価値観
家庭と言えば、NLPを学んでの変化は私生活でも感じられました。
以前に比べて中学生になる息子の話をよく聞くようになったのです。
そして私は、彼の価値観を一回体験してみようと思い、
彼が大好きなゲームを一緒にしてみました。
いつも楽しそうにゲームをしているけど、どんな風に楽しいんだろう?と、
息子の価値観に目を向けるようになったのです。
一緒にテニスをしたりゲームをしたり、また同じ本や漫画を読んでみたりと
彼の価値観や時間を共有することにしたのです。
その結果、以前に比べて驚くほどコミュニケーションが円滑にとれるようになりました。
■全てのことに意味がある
今でもはっきりと覚えていることは、マスタープラクティショナーコース最終日のことです。
卒業の時のプレゼンで、私のプレゼンに対するフィードバックシートを、
参加者全員からもらったんです。
そこで皆が私に書いてくれた中で、『一番心に残っていること』という欄がありました。
皆が私のプレゼンを聞いて、
その欄に書いてくれたことが「全てのことに意味がある」という言葉だったんです。
その時のプレゼンで私は、こんなことを話しました。
ここに来てみんなに会えたこと。
そしてここに来て、みんなと一緒に勉強できたことは私にとって大変意義があります。
みんなと会えたことは偶然ではなく、すべて必然であると感じます。
だからこそ、目の前で起こるすべてのことに対して、何を選択していくか?
それがとても重要です。
仮に選択したことが上手くいかなかったりしても、決して人のせいにしないこと。
1つ1つの選択に対して自分で責任をとることだと私は思います。
人はいつもその時の状況で最善の選択をしていると信じています」と。
そして「私は、そうやって自分で責任を持って選択している、
自分の力で前に進もうとしている人に対して、
その人が持っている無限の可能性や潜在的な能力を活かせるお手伝いをしたい」
もちろん、今でもその気持ちは変わっていません。
■感激のシャワー
最近NLPを取り入れながら、スタッフとコミュニケーションをとっていく中で、
「小林さん、もっと話を聞いて下さい」って言ってくる人が出てきました。
NLPを学ぶ前は、スタッフのほうから声をかけることなんてほとんどありませんでした。
NLPで学んだ「相手を“承認”するスキル」、
「相手のありのままを受け入れる」という考え方。
そういった点を大切にスタッフとコミュニケーションをすることで、
私が本社にいて、現場スタッフと離れていても、
「自分達はいつも見てもらっている」と感じてくれるようで、
社内のマネジメントがとてもスムーズになっています。
実際に会って話しをすると「話せてとても嬉しい」って言ってくれるのです。
今ではスタッフ一人ひとりが、「人を喜ばせることができる」自分に変わりはじめています。
そして、そこまで変われた自分達に誇りを持っています。
そして私の会社では、社員が「辞めたい」と言ってきても、
実際に辞めることが少なくなりました。その理由はNLPを学んで実践したからです。
「辞めたい」という社員のその裏側にある感情は、会社や上司への怒りや不満だったのです。
部下が不満や怒りを感じているということは、
上司がそう感じさせるコミュニケーションを取っていたからなのでしょう。
誰しも、善意を持ってコミュニケーションを図ろうと思っています。
だからこそ、ほんの少し相手を喜ばせようという思いや、
相手が大切にしていることは何かな?という、
無意識の部分に視点を向けて言葉がけや感謝のメッセージを伝えることで、
環境は一変していくような気がします。
以前、マネジャーリーダー研修で相手が感激できるような感謝の
言葉をシャワーのように浴びせるということにしました。
もう駄目かもしれないという人でも、このシャワーのおかげで
自分の価値や存在を認めてもらえることで頑張れるみたいです。
感激のシャワーをかけてもらえるような組織作り。
そして、一人一人が感激のシャワーをかけてあげられる
社員に変わっていけるような手伝いができればと思います。
これが、『私が学び、実践するNLP』なのです。「ありがとう」。
小林 知歌子
子供のころより人の心のメカニズムに興味があり、大学では実験心理学を専攻。
卒業後は生身の人と接したく大型レジャー施設に就職。オープニングスタッフとして社員研修に携わる。ここで学んだことは、人の手によるサービス業務の奥深さを知り、現在の仕事の原点となる。
その後、イベント・研修会社を経て現在の不動産会社へ。
賃貸マンションでのフロントサービスの企画や社員研修を実施。