人倫の連鎖 ― 参与からの雪の一票を考える
※人倫(じんりん):人と人との関係の中で成り立つ、善いあり方の道理と秩序のこと
昨夕、数週間ぶりに友がやってきた。
「期日前投票、30分待ち、どころじゃない……」
「聞いてみたら、50分は待つんじゃないかと……」
今朝。
雪。
我が茨城県県南の地、取手市にも雪が降り、
一年に一、二度の積雪となりそうだ。
その一票。
雪の中の一票とは、
どれほどの参与の実現だろうか。
眠っていた精神。
諦めかけていた精神。
個の精神による自律的な働きかけは、
世界精神としての明知なのか。
時代が動く。
すでに、動き出している。
何から動き出したのか。
それはいつの時代も言葉。
どのように動き出したのか。
あるときから時代は、お金で買える物を価値あるものとして動き出した。
その前は、お金という手段がなく、物々交換だったという。その時代にも、いざこざや争いはあっただろう。それでも今のように、金や資源を得るために、あからさまに人を傷つけ、命を奪うことは、少なかったのではないか、とも思えてしまう。。
それとも、昔から同じだったのか。
かつて私は、金を稼ぎたいと猛進していた時代があった。
そう。
そうではだめだと、世界精神に打ちのめしてもらえた。
なんと幸運なことか。
私に起きた小さな「大死大活」のような出来事によって、善を知り、少しは真っ当な生き方ができるようになった。
人倫とは、時熟したときに腑に落ちる言葉。
人倫で生きる。
そして、世界精神からの導きに開かれて生きてみる。
そんな時が、流れ続けている。
昨日、友が来たのは、四十年ぶりに会う野球部の監督への感謝の印を買い求めるためだった。
首長となり、休む間もなく貢献の日々を過ごしながら、彼は明知を生きている。それは、宇宙精神の自己実現の結晶ではないだろうか。
付き合いが50年近くになる友に、「焙煎機をまわしているから、ここで悪いなぁ」と見送りできない別れを伝え、妻に頼まれた仕事に戻る。時間の取れたときは、ずっと支えてくれている彼女への貢献こそが、宇宙精神からの参与だった。
おもしろいものだ。
91年目を迎える老舗の一人息子として生まれ、後を継ぎ、倒産に危機から跡取りを諦めた。
その後、広告屋として起業し、
マネジメントと、広告に頼らないマーケティング。
言葉と心理学を学んだ。
家業は妻が後継者となり代表。広告に頼らないで経営する老舗として復活した。
両親が一人息子に継がせようと思い描いた筋書き通りにはいかなかった。
彼らの筋書きは在った。だけれど、私はそこからまったく別の世界に参入し、筋書きから消えた。だけれど、宇宙精神にとって、それは筋書き通りだった。
宇宙精神の自己実現とは、ヒーローズ・ジャーニー(英雄の旅)とも呼ばれる。個のレベルの意志を超え、より大きな自己の意志に素直に生きてみるのも、それもまた、一つの道なのだろう。友の姿を見て、改めてそう思った。