NLPを実践して活躍する卒業生たち

野川 仁

野川 仁

職業 会社員

■“ひきこもり”の期間中に見つけた“もしかしたら、これが自分のやりたいこと”

「実は、私は”ひきこもり”をしていました。
学校を出て社会人となり普通に通勤していたのですが、ある時から会社に行けなくなり、
そのまま結果として1年半、自宅に籠っていた時期がありました。
その間は、寝てるかインターネットでゲームを行っているか…という、俗にいう”廃人”の生活でした。
ネット上で知り合った他の”廃人たち”は、
毎日毎日10時間以上もゲームをやっているのが普通で、リアル(本来)の生活や自分のことをお互いに尋ねることは一切なく、
とても楽でした。」


◆ご家族の方は心配されたでしょう?

「母親からは泣かれました。
そして、家族が集まって、”なんでこんな状態になっちゃったんだろう”と私の前で話してくれるんですが、
それがまた他人事のようにしか聞こえてこないんです。今思うと不思議な感覚です。
自分でも、心のすみに“どうにかしなくちゃいけないんだよな”という焦りもあることはあったのですが、
周りの心配の声や泣いている様子を見ていると、
さらに自分の心が逆の方向に硬直化していく…という負のスパイラルをもっと強く感じていました。
そして、また次の日も外に出ず、ネットに接続してそこの”住人”たちとゲームをしている…という毎日でした。」


◆“負のスパイラル”を抜け出す何かきっかけがあったのですか?

「ひとつは、母親が様々な本をくれたことです。実に様々な本を部屋に置いていってくれました。
ひと月に2〜3冊だったでしょうか。
自己啓発の本やコミュニケーション関係の本でしたが、ぱらぱらとめくっているうちに、
自分は今はこんな状態だけど、将来は”人を勇気づけられるような人”になれればいいなあ…
と漠然と思うようになっていました。
何をどうしたらいいか、まったくわからないままでしたが。


◆お母様からの本の支援の中で印象に残っておられることはありますか?

「ぱらぱらとめくっているだけで、
じっくり読んだわけではないのであまり印象には残っていないのですが…(笑)
“口ぐせや言葉を変えると人生が変わる”とか、
そういう自己啓発本が多かったように思います。
 それでも、“自分をどうにかしよう”という方向より、“人助けをしたい”という方向に考えが向いたのは、
自分でも不思議に思っています。」


◆“ひきこもり”から抜け出すのに、他にも何かきっかけがあったのですか?

「はい。“インターネットの住民”の間では不文律で、
リアル(本来)の生活を聞かない、問わない、関係しない、という常識があります。
本当の名前もどこに住んでいるかも、
自分が今どういう状態(病気であるとか結婚しているとかその他)であるかも言わないし聞かない。
ですので、自分はとても楽に過ごしていました。

ところが、そういう中で、いきなり相談を受けたのです。
その子は学校に行けなくなっていました。
そして、それを“相談”という形でネットの住民に投げかけたのです。
他の住民はそういう相談は無視していました。

しかし、自分はその時どうしても無視はできず、言葉を投げかけていました。
結果として、その子は学校に行き始めたらしく、ネットからいなくなりました。
不思議な気分でした。自分自身も外に出て行けないでいるのに、
そんな自分がかけた言葉もきっときっかけになって、
他人の行動に影響を及ぼしたかもしれない…ことに。

それが、本当に良かったのか悪かったのか、
自分の発した言葉が良かったのか悪かったのか、
まったく判断も説明もつかないのですが、このことがあってから、
“自分もなんとかしよう”と思ったのは事実です。」


◆それからどうされたのですか?

「ネットを繋いでいることには変わらないのですが、就職サイトを見るようになりました(笑)。
そして、それから1ヶ月の間に10社に応募しました。
どこでも、受かった所にまず行こうと思っていました。
職種や条件、自分がやりたいこと、就業期間とかにはまったくこだわらず、とにかく応募しました。
そうしたところ、1社から通知が来て面接をし、正社員としていきなり雇ってもらえることになりました。
そこに1年半勤め、いろんな経験をしたい、と会社にも理解をもらって別の仕事にアプライしました。
そうやって、いままで数社で働いてきています。」


■NLPとの出会いはまったくの偶然から

◆NLPと出会ったのは、どういうきっかけでしょうか

「引きこもりの期間中に言葉掛けをした結果、
他人の行動が変わった…という経験が、カウンセラーへの興味を引き出しました。
“カウンセラーになるにはどうしたらいいか”、
とネットで調べていく中でNLPを知り、
さらに日本コミュニケーショントレーナー協会の講座を知りました。
まったく偶然です。

そして、体験講座に参加してみました。
そこでのワークは楽しかった、という印象です。
そして、講座を受けることによって、単に“他人へのアドバイスが上手になる”という程度のことではなく、
もっと深い部分で他人と繋がることができるようになる…ということがわかるような気がしました。
そこで、値段的には高価ではあったのですが、講座に参加することにしました。
参加した方がいい、と心で強く感じたのです。」


◆そして、マスタープラクティショナーコースへもお進みになったのですよね。

「プラクティショナーコースが終わったとき、
マスタープラクティショナーコースで何が学べるのか、を質問しました。
そして、その時やっていたことのもっと深いところに取り組める、
ということがわかり、すぐに進むことを決めました。
安心、ということが一番の決め手だったかもしれません。安心して学べる、という。」


◆そして、今はアシスタントとして関わっておられるのですね。

「はい。マスタープラクティショナーコースを終えた後、
アシスタントとして関わらせて頂いています。
数年前まで、全く外に出ない状態であった自分を自己紹介で暴露しても、
まったく信じてもらえないんですが(笑)人と関わらせてもらっています。」


◆NLPで一番学んだことを教えてください

「たくさんあるのですが…(笑)
“問題を解決する力はすでにその人の中にある”という言葉はとても気に入っています。
他人や環境の働きかけは、その「中にすでにある力」を手助けするだけ、ということ。
自分たちができることはその相手の中にある「力」をその相手に発見してもらい、
気づいてもらい、その力を発揮してもらうこと…である、という意味です。
この発見や気づきを手助けすることができたらいいなあ…と考えてます」


Profile プロフィール
岸 麻衣子
野川 仁

会社員
将来の「夢」として、「引きこもっている人、引きこもってきた人」の手助けをしたい、という気持ちがあります。自分の経験が多少でも生かせるのではないかと思っています。NLPを自分の世界に紹介してくれた日本コミュニケーショントレーナー協会にもお世話になりました。トレーナーになり、NLPを生かしたカウンセラーとなって、人々の中に潜んでいる本気を“手助けする人”になりたいと考えています。

  • メール・お電話でのお問い合わせ・無料相談
  • NLPを体験したい!NLP入門コース
  • はじめての方へ!創始者の認定資格NLPプラクティショナーコース
株式会社 日本コミュニケーショントレーナー協会
Copyright(C)2005-2019 Japan NLP. All Rights Reserved.